開業支援

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開業支援

クリニックを開業する際には、第一に開業場所をどこにすべきかという立地条件がかぎとなってきます。従来のように、人通りの多い駅前であればという考え方は古く、高齢者社会となった現在ではお年寄りの方々が車で行くことのできる駐車場の完備された立地が求められるようになっています。そして、第二に収支予測計画・資金計画のシミュレーションが必要になってきます。特に開業にかかる費用(クリニックの内装費用、医療機器等の設備費用、保証金、運転資金、税金等)の具体的な支出を見積り、その費用にみあった融資を実行しておくことが必要です。

1. 医療理念・経営理念

理念がなければ経営は衰退する。理念は組織の要

理念 = 目的

医療理念 = 院長の医療に対する信条 = 院長の人間感、社会感を具現化したもの

  1. 高齢化社会における老人医療への貢献
  2. 地球環境の悪化するなかでの健康問題
  3. 治療から予防、そして健康増進へ   等々

2. 医療経営戦略

地域医療における自院の位置付け(ポジショニング)を明確に打ち出す。

競争に勝つための法則

ランチェスターの法則

  1. 戦略には強者の戦略と弱者の戦略がある
  2. 戦いは局地戦と確率戦とを区別してやらなければならない
  3. 一点集中攻撃こそが最大の成果をあげること
  4. 勝負は敵と味方の力関係で決まる
  5. 敵との差別化が勝負を決める要因になる
  • ナンバーワン主義
  • 勝ちやすきに勝つ
  • 一点集中主義

競争戦略の種類  ポーター

  1. 差別化戦略
  2. 低コスト戦略
  3. 集中戦略

具体的戦略を打ち出す。

  • 差別化  医院の特徴をあらわす
    例:ペインクリニック、日帰り白内障手術、婦人科専門、インプラント等々
  • 顧客管理体制の強化
  • PR・広報活動
  • 地域活動への参画
  • 医療講習会の開催
  • 小児向けの母親教室の開催   等々

3. 設備投資計画

  • 医療に必要な診療所の確保
  • 最低限必要な医療設備の確保

    買取りかリースか

    助成金、税制上の優遇制度、資金繰り、融資の際の担保等を考慮の上で

    自己資金、融資額を考慮して無理のない設備投資計画となっているか

    キャッシュフローの確保 = 黒字倒産も?

4. 事業の実施体制等

  • 連携できるネットワークはあるか
  • 雇用する看護婦や事務員の才能は?
  • 地域性を重視した採用をしているのか?
  • 非常勤の医師はいるのか?

など、設立に伴う環境の整備が十分できているのか

5. 開業理由及び借入れをする場合の明確な裏付け

開業に対する明確な決心があるのか?

家族等の十分な協力を得ているか?

もし、あいまいな決心や不安な将来性であれば・・・・

借入れの目的が明確にされているのか

運転資金として?

設備資金として?

6. 取引先等について

当医院をバックアップしてくれる薬品会社等はすでに決定しているか?

7. 収支計画

  • 当初の計画において、外来件数、外来延患者数をどの程度見込み、診療収入を確保できるのか?
  • 人件費にどの程度の資金を費やすのか
  • 減価償却は、定額法か定率法か
  • 借入れ返済は、元金均等返済か元利金等返済か
  • 固定費はどのくらいあるのか
  • 資金繰りにつまらないための自己資金がどの程度確保されているのか
  • 何年後をめどに利益を確保できるようになるのか?
  • 開業費償却を効率的に使うことによる節税
  • 税法上の措置法の適用方法をあやまらないように。

8. パートナーとなるべき専門家は?

法的トラブル、契約書の整備弁護士
会計・税務・経営指導税理士
雇用管理指導社会保険労務士

等のパートナーがいるか?

医療分野に十分精通している者か?

いつでも相談しやすい体制にあるか?

9. 将来設計は?

将来的に

  • 医薬分業を考えている
  • MS法人の設立を考えている
  • 医療法人の設立を考えている
  • 子供への事業承継を考えている   等々

どの程度までの将来設計を考えているのか?

10. 融資の方法

開業時の資金的負担をできるだけ少なくするための有利な融資制度の利用を医業については、開業時の資金調達につき優遇措置多数あり。

  1. ① 利子補給制度(地域により制度あり)・・・・・ 利息の一部を市区町村が負担
  2. ② 小規模企業者等設備資金貸付制度(中小企業センター)・・・・・ 設備資金の2分の1を無利息にて貸付
  3. ③ 独立行政法人 福祉医療機構・・・・・医療施設の建築費・内装費用を低利率(平成23年10月13日現在0.90%程度)にて貸付
  4. ④ 保険医協会のドクターローン・・・・・三井住友銀行・横浜銀行との提携による医師優遇利率の適用
  5. ⑤ 医師信用組合・・・・・医師のための信用組合(元金均等返済)
  6. ⑥ 日本政策金融公庫・・・・・中小企業向けの国の公的金融機関

11. 開業時における税務対策等

① 開業時の提出書類

税務

  • 個人事業の開業届(1ヶ月以内)
  • 所得税の青色申告承認申請書(2ヶ月以内)
  • 青色専従者給与に関する届出書
  • 源泉所得税の納期の特例に関する申請書
  • 給与支払事務所の開設届(1ヶ月以内)

労務

  • 医師国保取得届・・・・・医師国保組合へ(開業後すぐ)
  • 健康保険・厚生年金関係・・・・・社会保険事務所へ(開業後5日以内)
  • 労働保険(労災保険・雇用保険)・・・・・労働基準監督署・ハローワークへ(開業後7日以内)

② 青色申告と白色申告

確定申告の形態には、青色申告と白色申告があります。所定の帳簿を備え付けて申告することにより一定の特典が受けられます。

  • 青色専従者給与(家族である従業員に支払う給与)の必要経費算入
  • 青色申告特別控除(65万円)
  • 医療機器の特別償却
  • 貸倒引当金等の必要経費算入
  • 純損失(赤字)の3年間繰越控除
  • 税務調査時の推計課税の制限、更正の際の理由付記   など

③ 開業準備の際の留意点

  • 親や親族からの資金援助

    借用証書も作成せず「ある時払いの催促なし」の場合、親や親族からの贈与とみなされて、贈与税が課税される場合があります。

    そのための対策として

    1. ア、金銭消費貸借契約書を作成する
    2. イ、返済を銀行振込で行う
    3. ウ、利息は、通常の銀行借入時と同じ程度の利率で
  • 開業のためにかかった経費
  • 給与支払の際の源泉所得税
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